東側のカルデラ壁を破って千歳川が流出し、その出口付近に狭い平地があって観光ホテル、土産物店、バスセンターなどが立地するが、大部分はカルデラ壁が水面に迫って急崖をつくり、静寂な趣きを残している。
1972年(昭和47)の札幌オリンピックのとき、北壁の恵庭岳が滑降コースになり、湖岸を決勝点としたが、その後撤去された。北側の湖岸に、伊藤、丸駒、オコタンの温泉が湧出し、湖上遊覧船で湖畔の基地と結ぶほか、湖畔道路、支笏湖国道などが利用される。阿寒湖から移入されたヒメマスの養殖が成功し、夏のチップ釣り(ヒメマスのアイヌ語)が名物になっている。
SONY 『日本大百科全書』 より