シラカンバ　、（白樺）　学名：Betula platyphylla Sukatch.var. japonica(Miq.)Hara

カバノキ科の落葉高木。高さ２５メートル。若い木の樹肌は赤褐色であるが、成木では真っ白になり、きわめて特徴的である。樹皮に横長の皮目があって、薄くはげる。小枝は暗紫褐色で、腺点がある。葉は長枝では互生し、短枝では二枚ずつつく。幅広い三角形であるが、基部がくさび形や心臓形のものもある。長さ５〜６センチ、幅４〜５センチ、先はとがり、縁には深く切れ込む鋸歯がある。葉の支脈の数は６〜８対である。 　雌雄同株で雄花は前年秋から短枝の先に１〜２個つき、４〜５月に開いて下垂する。雌花は春に短枝の先につき、最初は直立するが、熟すとともに下垂する。堅果は長さ２〜３ミリで広い翼かあり、風によって散布される。中部地方以北の本州、北海道に分布する。北海道では低山や原野に生え、大面積のシラカンバ林を形成する。 　樹肌が白く美しいので「シラカバ」「シラカバ林」とよばれて、歌や詩などに多く詠まれてきた。材はやや柔らかく、保存性は低いが細工しやすく、器具材とするほか、パルプ、化粧用材などに使われ、また樹皮のついたまま細工物にする。