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インドスナップ

《アクシデント》
インドはイギリス植民地だったことから、日本と同じく車は左側通行です。
しかし此方の道路事情を見ると、とても自分で運転するに気になりません。
写真はカルカッタから120キロ離れた目的地までの間で見た事故現場で、此れは殆 ど或る一日での写真です。
特に雨季が終わって道路が穴ボコだらけになると路上横転が、 次、次、次と出てきます。
大きなトレーラまで脱輪し、そして横転もします。
インドでは車検制度が無いために、動きさえすれば路上へ出て来ます。
もともとがアスファルトを被せただけの道路だから雨で柔らかくなった所に重量オーバーの車で道 路はボコボコになり、加えてセンターラインが無いから右へ左へハンドルを切るもの だから、タイヤが外れたり横転したりするのでしょう。
従って7〜10月は120Kmの間に10台以上はタイヤ脱落以上の事故となる次第です。
そして1月頃、道路のアナボコ修理が終わると、整備不良車の淘汰もあって見掛ける事 故は2〜3件になります。

前輪脱落の事故、これはまだ軽い方 後輪が両方とも脱落し、犬がお座りした格好をしば
しば見かけます。 一方通行路ではありません。 横転したトラックの左右をすり抜ける この直線道路での横転は何故? 横転でバラ撒かれた材木 トレーラ同士の事故現場 車軸が折れてしまったろう

《車上から》
カルカッタから西へボンベイへ向けての60Km、利根川下流程の川幅を渡るとコラ ガの火力発電所が見えて来る。
6本の煙突からの煙は大概は4本程度だけれど、こ の日は珍しくフル稼働していた。
橋を渡ると直ぐにドライブイン・ホテルがあり、 其処から南へ向かったハウラでは三菱グループが港建設を始めており、最近はカル カッタ辺りでも日本人の姿も多くなった。

コラガから更に西へ40キロ行った所がカラグプル。
アチコチでヒンズーのお社が 目に付く。
ヒンズーの飾りは常設しているのもあればプジャと言う祭りに際して作ら れる飾りもある。

賑やかなパレードと出くわしたが、何のパレードか判らない。

雨季が過ぎての道路補修は女も子供も一人一日50ルピー。
渋滞を避けて村伝いに進んだら道路冠水で、やはり中々進まなかった。

都会から離れた道路はアスファルトの熱を利用した地球に優しい人が多いが、都 会には暇な人達が多い。

火力発電所の煙突。フル回転は珍しい ドライブイン・ホテル カラグプル市街、街角のテンプル プジャで飾り付けされた街道筋 何かのパレード 雨季後は老若男女が道路補修に出る。まさしく人海戦術 国道の混雑を避けた田舎道で道路冠水 田舎道のアスファルトは半分が穀物の乾燥路となる 穀物を天秤で運ぶ人 都市部では暇な人が街角にゴロゴロ

《列車》
インドは国土の広さから鉄路総延長では世界的だが、走っている列車は特急 も一般列車も貨物の気動車 も、特急の車内も古びた感じが否めない。
しかし、300ルピー(800円)の特急料金には、機内食レベルのカリー料理が付いていて、味も 悪くないから、一度お試しあれ。
駅のホームは低くて開放的。

特急 一般列車 貨物の気動車 特急の車内 機内食レベルのカリー料理 田舎駅のホーム

《街角の店》
日本のコンビニ感覚で利用出来る雑貨屋が通りに出ている。
また集落ごとの床屋は 5ルピー(8円)と格安。
但しシャンプーはしません。
商店街は長屋方式で小さい店が並ぶ。
交通の要所のマーケットは人出も多く店 先は活気に満ちている。
街でも観光地でもリクシャがタクシー代わりです。
インドの土産は木彫り、型抜きされた土細工が多い。

日本のコンビニ感覚で利用出来る雑貨屋 床屋は5ルピー(8円)と格安 商店街は長屋方式で小さい店が並ぶ 交通の要所のマーケット マーケットの店先 街中のリクシャ 観光地で客待ちのリクシャ インドの土産は木彫り、型抜きされた土細工が多い。

《インド料理》
日本のカレーは小麦粉などでトロ味を付けているが、インドのはサラサラしていて カリーと言う。
左がフィッシュ・カリー、右上がエック゛・カリー、手前がマトン・ カリー。
それをナンに浸してすくう様にして食べる。
またサフランやナッツと味付けしたご飯に混ぜて食べても美味しい。
タンドリー・チキンは香辛料をまぶして 辛味と香りを時間をかけて染みこませ、タンドリーと言う独特の釜の内側で焼く。
冷蔵庫が普及していないインドでは常に新鮮な肉が使われるから多少のレアでも大丈夫。
カリーに野菜などが入ってマサラになり、更にナッツなどが入って カルマになる。
特にお勧めはエッグマサラにエッグドピアザなどの卵料理で、此れらは日 本のインド料理店では中々食べられない。
勿論チキンマサラも美味しいし、フライドチキン風のチキンドライ もインド料理らしい。
日本の魚料理は骨を取り去って料理にするが、インドのフィッシュマサラには骨も 入っているから要注意。
タンドリー釜の無いレストランではチキン料理はランチ風 の盛り合わせとなる。
カルカッタのホテルで食べたアイスクリームの天婦羅は何とも不思議な味だった。
一般の家庭料理は大変質素で、此方はベジタリアンのベテラン主婦が持て成してく れたもの。
此方は新婚の奥さんが作ってくれたもの。
会食では大きなテーブルを 囲んで大き目のプレートに一緒に盛って、右手で混ぜてすくって食べる。

《動物達》
インドの有名な動物はベンガル虎、インドサイ、それにインド象だが、カルカッ タの東側にあるユネスコの世界遺産に登録されている自然公園で生息しているとか。
しかし観光で行っても見れるとは限らず、見たいならば動物園が無難ではあるが、上 野動物園の虎、サイ、象と(当然の事ながら)変わらない。
カルカッタ動物園には他 に鹿、水鳥などが居て、特に猿類は子供達に人気だった。
類は類を呼ぶか。
インドで普段目に付く動物は何と言っても牛で、道を占拠している場面にしばしば遭遇するし、人間と共生する姿も好く目にする。
村の生活では人と動物とが一緒に暮している。
我々の宿泊所の常連は害虫を駆除してくれるヤモリ、ジュースの残り汁に群がる蟻達だが、時々は陸棲の小さいワニとか、小さいサソリ、マムシ位の蛇を見かける。
そして何と言っても鬱陶しいのが蝿で、写真に撮るのも汚らわしい。
所が殺生を好まないインド人は蝿も集らない食べ物は腐っているからと、正しく共生しているの です。

《植物類》
歳が明けると野良の犬たちが気色立ち、辺りは次第に花で埋もれて行く。
ブーゲンビリアが鮮やかな色で四方八方に葉を伸ばし、 他にも名前は判らないが、紅色の花、 紫の花が咲き誇る。
黄色い花では丁度ミツバチが食事中だった。
果物はお米や野菜と比べると高価で贅沢品になっているが、リンゴ、ザクロ、西 瓜、パイナップルとカルカッタでは豊富に並べられている。
しかし何れをとっても品種改良前の原種に近い感じで小振りな物が多い。
そんな中でマンゴーだけは大きさも味も値段もお勧めだ。
20世紀梨より大きいもので一個10ルピー(26円)前後で買える。
4月頃が旬で、インドで一番美味しい物だった。
バナナや椰子は辺りに自生か栽培か判らないが目にかける。
モンキーバナナが美味しく、品質の良いもので1本1ルピーで、椰子の実は、1個5 ルピー位。街角で買うと蛮刀で弦の付いていた辺りを削りまくり、ストローが入る穴 を開けてくれる。
冷やした椰子ジュースならそれなりの味だろうに、生温くて少々生臭い液体はとても飲 み干せない。
レストランでも形を整えた新鮮椰子生ジュースが出てきたが、やはり 全部は飲めなかった。

《サルボニ村》
「深い河」の小口や塚田がビルマで戦ったというインド軍の空軍基地が、此処サルボ ニ村にあったようだ。
今は中央で交差する1200メートル級の滑走路跡だけが 残っている。
そしてその跡地に紙幣製造工場は建てられた。
近代的工場だが、隣接する民家は土とトタンと潅木で出来た粗末なものだ。
飴を配り出すと何処からとも なく、子供も娘も若者 も父子も母子もそして老人 も大勢が集まって来た。
写真を撮り始めると大急ぎで家へ入って余所行きの服を着て戻ってきた。
そして>記念写真となった。
彼らにとって写真に撮られることは一生で一度あるか無いかに違いない。

《プジャ》
ヒンズーは多神教で其々の神様のお祭りをプジャとして行なう。
10月のDURGA PUJAが一番盛大で4日間続くが、日曜日と続けて休暇を取 る人が多いので、この辺りは日本人も一斉帰国としている。
インドは広いから列車とバスで三日がかりで帰郷する人もいる。
シーズンになると集落ごとに祭小屋が建ち、神様が祭られる。
朝7時、にわか司祭のもとで読経、合掌し、供え物が参列者に配られる。
餅菓子を葉っぱの容器に入れたものだけれど、その日の夕方、例によって準急通過となった。
インドでは自分で確信できる物以外は口にしてはならない。
紙幣製造工場の一画にも祭殿が作られ、近隣の村からも人々が集まって来る。
そして職員もこの日は仕事を早く切り上げて祭りを楽しむ。
祭りはこの後、神様をリヤカーや車に載せて神輿とし、辻辻を練り歩き、夜遅くまで 鳴り物入りが続く。
そして土型で作られた神様は川に流されて自然に帰る。

《子供と娘》
此処に写した坊やとお嬢さんは、日本で言う警察キャリア・マンの息子と妹さ ん。
そして其の息子さんのお誕生会に集まった子供達。
インドの子供は目が大きくて可愛い。
キャリア・マンは中央産業警備軍(CISF)の長であり、150人程で 紙幣製造工場の警備を行なっている。
創立10周年記念日では子供達のダンスが披露され、運動会が催され、更に屋内 で演芸会があった。
この写真は我々が雇っているメンバーの父親と甥とのこと。
この写真はカルカッタの通関業者の子供。
親父は結構財を成している。
動物園に居た娘を撮ったもの。
好く行くマーケット近くに住む庶民の子供達、ベンガル湾に面した漁港の漁師と子供。
何れも子供はスマートで可愛い。
食料事情もあるが、一般に女性は未婚時期までスマートであり、結婚すると妻を肥や すのが男の甲斐性とあって、ビアダル・タイプの女性が多くなる。

《結婚式》
インドの中流家庭の結婚披露に招待された時の写真をお見せします。
先ず相手の決め方ですが、基本的には日本の戦前と同様に親の一存で今も決められる のだとか。
同じカーストの中で適当な対象者から選ばれるようだけれど、親が勝手に決める訳だ から、結婚式が初対面と言う事もあるのだとか。
男性の生活力によって女性候補者の数が決まるから、親や本人の仕事によって選り取 りみどもあれば、一生結婚できない人も多いし、結婚費用は女の親が出すので、金が ないと娘を嫁に出せないとのこと。
結婚式自体の詳細は判らないが、結婚の披露は嫁方と婿方と其々数日間を懸けて宴会 を続けるようです。
我々のメンバーの一人が娘を嫁に出すからと、一ケ月の休暇を取って田舎に帰ったの ですが、それ程にも準備が大変とのこと。
新郎新婦の写真にて、新婦は民族衣装を纏ってますが、新郎も式ではインドの民族 衣装を着るそうです。
新婦の上目使いはインドの習慣。
披露宴に招待されると、先ずは待合室で待たされて、スイートを振舞われます。
手前はマトンの揚げ物。
真中がギョウサに似たサモサ。
他は砂糖菓子で、黒糖の強い甘さでお茶が欲しくなる。
呼ばれて新婦が鎮座する部屋に進むと、地域住民、 親戚一同が着飾ってびっしり。
別室には遠路からの親戚用に雑魚寝部屋まで用意されている。
主賓クラスの会食場面。
大きな葉を数枚重ねて型取りした器に、カリー類やご 飯、チャパティなど次々と盛られるので、それを右手だけで鋤くって押し付けて食べる。
親が決めた結婚だけれど、紙幣製造工場職員(日本で言えば大蔵省印刷局の若手エ リート職員)クラスになると、選ばれた嫁さんはハイクラス。

《CISF》
CISFは、Central Industrial Security Forc e の略で、中央産業警備軍と言った所でしょう。
空港や港湾などの産業上の政府機関を警備している軍隊です。
インドでは軍隊、警察、消防が一体となっていて、此処の紙幣製造工場の場合は、 警備と消防を150名が3交代で担っています。
その長はMr.モハンカで、地位はアシスタント・コマンダー。
所謂キャリアで、日本でも採用後直ぐに課長補佐になり、30代前半で課長となり、 地方の警察署長や税務署長になるのと同じく、30そこそこでサルボニに着任しました。
家族の写真です。
1月26日の建国記念日と8月15日の独立記念日には国旗を掲揚し、 中隊長格(地位はインスペクター)率いる隊員 と消防隊の閲兵、演習、行進などの行 事が行なわれます。
セレモニーには工場幹部が招待され、家族や子供達も出席。
アトラクションとしてバレー大会や演芸会が催され、 家族達の楽しみの場となっています。

《ディガ》
東京に対する熱海のように、カルカッタから南西に150Kmの所にディガがある。
ベンガル湾に面したディガの海岸は海水浴と言うより観光乗馬 や子供と水辺で戯れたり、夜店で買物を楽しんだりの、のんびりタイムを過ごすだけ。
彼らのリフレッシュはそれで充分のようです。
近くに漁港もあり、多くの漁船からの 水揚げには鮫やエイも混じり、流石に 南の海と言った所。
計量して氷と共に大きな竹籠に入れて運ばれ、翌朝のカルカッタ市場に出される。
此処で働く漁師は逞しい。

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